カクテルを飲むのは楽しい。
特に、音と光と匂いと味が楽しめる落ち着いたバーで飲むのは、
私にとっては何よりのご褒美だ。
うちの CEO はワインの愛飲家で、とても詳しい。
きっと珠玉の一本との出会いは格別なものなのだろうなと想像する。
自然の恵みの美味しい葡萄と、熟成の奇跡、ワイン作りに従事する
方々の汗と涙の結晶。
幾年も過ぎた現代の日本で、芳醇なワインをゆったりと楽しめる事は
とても豊かで平和で、幸せな事だと思います。
ワインが珠玉の一本との出会いであれば、
カクテルはバーテンダーの匠の技を尽くした渾身の一杯との出会い。
カクテルなんぞ、チャラチャラして、と言われる方もいらっしゃるかもしれないが、
真面目に向き合うとバーテンダーの個性や季節などの要因があって、
非常に奥が深い事がお分かり頂ける事かと思う。
「バーって寿司屋に似てますよね」
という私に対して、
「寿司屋はお客さんと板前さんの間に商品があるでしょ、うちは商品が後に
あるからね、どちらかというと薬局かな。薬を調合してるようなもんだよね」
と笑いながらバーテンダー。
さすが、人生の様々な悩みを抱えてバーの扉をくぐってくる客を長年相手
しているだけはある。
楽しい事や哀しい事、どんな飲む理由を抱えて来る客に対しても、
ぴったりの酒を出してくれる。
そう、それは確かに薬局さながらだ。
また近々美味しい薬を調合してもらいに行くとしようか。


